廃熱利用し発電 来月から施設本格稼働…太平洋セメント上磯工場

update 2011/11/17 09:52


 【北斗】太平洋セメント上磯工場(北斗市谷好1、神長俊樹工場長)は、セメント製造工程の余剰廃熱を利用した発電設備を12月から本格稼働させる。新設備の導入で電力自給率は現行の82%から95%に向上。工場内のディーゼル発電設備を廃止することなどから、年間6万7000トンの二酸化炭素排出量抑制と約5億円のコスト削減を見込む。

 廃熱発電は、セメント焼成用のロータリーキルンなどで発生する約400度の排ガス熱を利用し、3基のキルンごとに設置したボイラーで発生させた蒸気をタービンに送り込み、発電する仕組み。2009年5月に着工し、このほど完成した。総工費約85億円のうち、約23億円は独行法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金で賄った。

 同工場ではこれまでも必要電力の大半を工場内で賄ってきたが、近年は重油価格の高騰もあり、コスト高となるディーゼル発電設備の稼働率は10分の1以下だったといい、電力会社から不足分を購入していた。廃熱発電施設の定格出力は1万9000キロワットで、3基のキルンが稼働した状態で1万7300キロワットの発電量を見込み、石炭だきの発電施設との併用で電力自給率の向上を図る。

 同工場業務部は「廃熱発電自体は技術的には新しいものではないが、生産コストの大幅な削減にもつながる」としている。

提供 - 函館新聞社


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