見学者数が大幅増加 大船遺跡埋蔵文化財展示館

update 2011/11/15 11:48


 函館市の大船遺跡に隣接する大船遺跡埋蔵文化財展示館(大船町)が12日に本年度の開館を終えた。本年度は、10月1日の函館市縄文文化交流センター(臼尻町)オープン後に見学者数が大幅に増加。10月と11月(12日まで)の見学者数が昨年の2倍に達したことが分かった。年間見学者数(4月20日〜同日)も1万5254人となり、2000年の開館以降で2番目に多かった。

 同館は南茅部地域の縄文遺跡群から発掘された出土品を展示するため、大船C遺跡速報展示室として開館。本年度は縄文早期から晩期までの約200点の土器をはじめ、遺跡紹介パネルなどを展示。壁にも本物の竪穴住居の土層断面をつけるなど、貴重な資料を並べた。

 市教委文化財課によると、10月の見学者数は昨年同月比2067人増の4243人。11月も同月比2倍となる1224人が訪れた。同課は「センターがオープンしたことによる相乗効果が要因」とする。

 同交流センターは常設する道内唯一の国宝「中空土偶」が話題を呼ぶなどして、開館2週間で入館者1万人を達成。さらに近隣の温泉宿泊施設への客が増加するなど、南茅部地域の活性化の一翼を担っている。

 10月以降の展示館の見学者の多くは、交流センターを訪れた観光客らで、通年では修学旅行生や近隣温泉施設の宿泊客、高齢者の団体らの来館が目立った。

 見学者の案内を務める同館管理人は「普段は縄文に知識のある方が多く来館するが、10月以降は一般観光客の姿が目立った」と話す。

 同課は「センターの開館がきっかけで縄文への関心が高まっている証拠。この機会を生かし、より縄文の魅力を伝えていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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