桧山沖スケトウ 爾志海区15日初出漁
update 2011/11/13 10:16
【八雲】乙部町と八雲町熊石で、スケトウダラ漁を営む漁業者で組織する「爾志海区助宗(すけそう)部会」(佐藤弘部会長)の通常総会が12日、同町熊石で開かれた。今シーズンの出漁日を15日とすることを正式に決定した。
桧山沖のスケトウダラ漁は同海区の水揚げが主力。出漁を予定しているのは、乙部船団15隻、豊浜船団12隻、熊石船団10隻と、昨年より1隻少ない計37隻。15日明け方にかけて、乙部沖から熊石沖に分かれて3船団が出漁する。
総会では、函館水産試験場が、桧山沖での漁獲見通しを説明。魚群の回遊に遅れがみられ、漁模様は、昨年をやや下回る3000トン前後の低水準で推移する見通しという。日本海では1990年以降、海水温が上がる温暖期が続いており、現在も稚魚の生存を妨げていることが不漁の原因とみられるという。
ただ、05〜06年に生まれた5〜6歳魚が漁獲の中心となるとみられ、体長が40センチ前後のスケトウが水揚げされる見込みという。桧山沖は、日本海に生息するスケトウの唯一の産卵場で、産卵期を迎えた5〜6歳魚の繁殖状況が、今後の資源量を左右する。同海区の漁業者が独自措置として行っている、産卵期の自主禁漁など、資源保護の取り組みがさらに重要性を増しそうだ。
桧山産のスケトウは、韓国向けの高級食材として、09年度には漁獲の3分の1に迫る輸出量を記録したが、昨年度は円高とウオン安の影響で減少。今季はさらに、東電福島第一原発の事故に伴う風評被害が重なり、輸出量は減少する見込み。このため、ひやま漁協や同部会は、国内向けの生鮮販売を強化。品質と価格の維持に取り組む方針だ。
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