乳がん、子宮頸がん検診の無料クーポン利用低調

update 2011/11/10 09:42


 函館市が5月末に送付した女性特有の乳がん、子宮頸がん検診の無料クーポンの利用率が、ともに全体の1割程度と伸び悩んでいる。有効期限は来年2月末までで、市立函館保健所は「毎年2月ごろにクーポンを使うケースが集中する。確実に診察を受けられるよう、早めに受診してほしい」と呼び掛けている。

 乳がんは女性の20人に1人がかかるとされ、40代後半での発症が目立つ。子宮頸がんはウイルス感染が主な原因とされており、近年は20、30代での発症が多くなっている。

 クーポンの送付対象は市内在住で、乳がんが40〜60歳、子宮頸がんが20〜40歳のいずれも5歳刻みの年齢。本年度は乳がん1万442人、子宮頸がんは7771人に送った。

 同保健所健康増進課によると、利用率は9月末現在で乳がんが1047人で全体の10%、子宮頸がんも883人と全体の11・4%にとどまっている。

 ともに前年同期比とほぼ同じペースで、昨年度の最終利用率は子宮頸がん35%、乳がん29・4%まで持ち直した。ただ、検診した人は3人に1人程度と低いことから、同保健所は9月末現在でクーポンを利用していない人を対象に受診を呼び掛けるはがきを本年度から初めて送付した。

 一方、9月上旬に1万9528人に送付した肝炎ウイルス検診受診票の利用率も10月末現在で3・6%と低調。国の「肝炎対策強化推進事業」に基づき、本年度から初めて未受診者を対象に受診票を送付したが、伸び悩んでいる。

 肝炎ウイルスは血液を介して人から人へ感染し、肝硬変や肝がんに進行する恐れがある。受診票の有効期限は来年2月末まで。同保健所は「検診を受けた約700人のうち、12人がB型かC型のウイルスの陽性反応が出た。早期発見が大切なので、積極的に受診を」としている。

 問い合わせは同課TEL0138・32・1515。

提供 - 函館新聞社


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