漁業の未来は「異業種と交流」
update 2011/11/6 10:27
函館市の漁業の在り方を探るシンポジウム「はまの未来を考える」(NPO法人川や海を守り伝統を伝える会主催)が5日、大船町のホテル函館ひろめ荘で開かれた。漁業関係者ら約30人が集まり、国際的な視点から理解を深めた。
同シンポジウムは年1、2回、南茅部地域を会場にして開催し、今回で4回目。「海洋保護区と漁業者の役割〜国際・国内・地域のつながり〜」と題して開いた。
基調講演では海洋政策研究財団研究員の脇田和美さんが「PEMSEA(東アジア海域環境管理パートナーシップ)など東アジアの海洋環境政策の動向について」をテーマに話した。
脇田さんは5年ほど前にカンボジアの漁村で起こった小規模漁業者と大規模商業漁業者との衝突事例を紹介。「大規模漁業者が漁獲高を増やすために地域漁業区域へ侵入するなどして衝突し、死者も出るほど深刻な問題があった。しかしPEMSEAなど複数の機関が協力し、海洋保護区を設定して人工魚礁も設置したところ、小規模漁業者の漁獲高が増加し、問題が改善された」と説明した。その上で「多様な問題に対応できるように漁業以外の異業種と交流することが大切で、積極的な情報発信にも努めてほしい」と提言した。
そのほか、「国際協調とサケマス資源の持続的管理」をテーマにした講演のほか、関係機関の教授や研究員ら5人が参加したパネルディスカッションも開かれ、国際的な視点から漁業の今後を議論した。
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