乙部町、82カ所に海抜高度の表示板

update 2011/11/3 11:48


 【乙部】乙部町は、日本海での大津波発生に備えて、警報発令時に避難が必要となる地域を日常から意識してもらおうと、町内82カ所に海抜高度の表示板を設置した。

 3月に発生した東日本大震災でも、東北地方の太平洋岸では、当初は安全と思われていた避難場所で、想定を超える巨大な津波に襲われて被災した住民も少なくない。

 大震災を教訓に町は、日本海沿いで大津波が発生する事態に備えて、ただちに避難が必要だったり、避難場所として当面の安全が確保できるエリアを、住民に日ごろから意識してもらおうと、町内82カ所で測量の結果を基に海抜高度の表示板を設置した。表示板は、交通量が多い国道229号沿いのほか、海沿いの住宅地などにも設置した。乙部漁港近くに設置された表示板が示す海抜高度は3メートル。沿岸で強い揺れを感じた場合は、ただちに避難が必要になる。

 表示板の高さは2メートル程度とし、高齢者を中心に、徒歩で行動する住民の目に付きやすい高さとする工夫も。町総務課は「日ごろから自分たちが住む土地の高さを意識することで、災害時の迅速な避難につなげることができれば」としている。同様の海抜高度の表示板は、江差町でも避難経路の表示と合わせて設置を計画している。

提供 - 函館新聞社


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