函館市、給与削減を正式提案
update 2011/11/2 11:47
函館市は1日、職員給与の10%独自削減を柱とする人事・給与制度の見直し案を、市役所労働組合連合会(市労連、長谷川義樹執行委員長)に正式提案し、同日夜から団体交渉を開始した。12月1日からの実施に向け、市は今月中旬をめどに妥結を目指す意向だが、組合側は反発を強めている。
提案は、本年度の人事院勧告に準じて給料表を平均0・23%減額改定し、そのうえで独自策として給与の10%減額、退職手当の10%減額(来年度以降20%、医療従事者は除く)、持ち家にかかる住居手当の来年度からの廃止など。市総務部によると、医療従事者を除く約3000人の職員が対象で、主査職(係長クラス)の場合で年間約70万円の減収になるという。
併せて、06年度から試行してきた人事評価制度を来年度から本格導入して勤勉手当の算定に反映させる。また退職した公務員を再雇用する「再任用制度」の導入に向け、来年度は勤務時間などの労働条件を設定し、13年度から実際に配置する考え。
提案とは別に、12月から特別職(副市長、常勤監査委員、教育長、企業局長)の給与の20%減額、退職手当の本年度10%、来年度以降20%減額(病院局長は給与10%、退職手当10%)や、管理職手当の10%カット(医療従事者は5%)を行う。
午後6時からの団体交渉に出席した工藤寿樹市長は「約50億円の財政赤字を埋めるためには内部努力をしなければならない。官民格差もある」と述べて理解を求めたが、組合側からは「これまでも職員削減に協力してきたが、今回の提案は人生設計を狂わせる内容だ」などと批判が相次ぎ、主張は平行線をたどった。
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