コーヒーの魅力再発見、初の市民フォーラム
update 2011/10/30 10:34
函館のコーヒー文化を知る市民フォーラム「珈琲(コーヒー)の薫る街はこだて」(同実行委主催)が29日、カフェペルラで開催された。講演をはじめ飲み比べ、ディスカッションなど知識を深める盛りだくさんの内容で、約90人の参加者がコーヒーづくしの時を過ごした。
同実行委は2009年にスタートした函館商工会議所の事業を受け継いで2月に発足。国内でも早くにコーヒー文化があった函館のことを調査し、市民に知ってもらおうと活動しており、フォーラムは初の開催となった。
特別講演では美鈴商事(函館市上湯川町)社長の鈴木修平氏が「函館で生まれ育って80年 奥深い珈琲の魅力」と題して話題を提供。鈴木商事としてスタートした同社の歴史や、函館の喫茶店事情、コーヒーの味の違いについてを説明した。
同社が設立された1932年当時について、「昭和10年ころの函館には50件の喫茶店があり、人口に対する比率は全国でも高く喫茶文化の先進地だった」とし、これらに豆を卸す会社として設立した経緯を伝えた。社名の美鈴は、初の直営店を置くときに市民から公募した名が元となっており、「市民に付けてもらった名前」として、株式会社化したときに採用したという。
コーヒーの味については、産地ではなく焙煎やひき方、ブレンド、入れ方など多様な要素が複雑に絡み合うため、「組み合わせは無限に広がる」とし、飲み比べでは異なる処理方法をした7種類を提供。参加者は自分好みの味を求めて味わっていた。
ディスカッションは「珈琲の薫る街はこだて」をテーマに4氏が意見交換。喫茶店経営者では、菅原和博氏が「若者の足が遠のいているが、一杯のコーヒーを飲む時間はぜいたくな時を過ごせる」と位置付け、木村良子氏は「客の好みに合わせてひき方などを変えられるところがコーヒーの魅力」などとした。
また常連客代表の島田良子氏(東京)は「コーヒーの命は香り。喫煙する人としない人の双方が同じように味わえる環境になれば」と意見。函館短大付設調理師専門学校の吉田徹教頭は、アルコール入りコーヒーの可能性を提案した。
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