三森山、看板に猟銃の弾痕
update 2011/10/28 11:59
函館市三森町の三森山(842.1メートル)の大舟松倉林道と大船林道の境目付近で、熊出没注意看板に猟銃の弾痕とみられる穴が多数見つかったことが27日、分かった。看板設置者の渡島総合振興局東部森林室は函館中央署に事件を通報するとともに、同署と連携し周辺のパトロール強化に乗りだした。現場はキジやカモなどの猟場となる一方、キノコ採りで一般人も立ち入る。故意に看板を狙ったとすれば常軌を逸する行為で、ハンターのモラルやマナーが問われる。
今月16日に、キノコ採りで入山した同市湯川町の男性(58)が発見、この男性は道から鳥獣保護員に任命されていて、22日に日報で事件を同振興局に報告した。26日に男性とともに同振興局環境生活課、東部森林室の職員計4人が現地を訪れ、弾痕らしい穴を確認。同課によると、穴が開いているのは横80a×縦45aの看板1枚で、地上から1b以下、人の目線から見下ろせる位置にある。散弾銃の弾痕とみられ、同課は「弾痕は新しく、今シーズンのものと考えられる。故意に撃った可能性が高く、狩猟の適正を欠く行為だ」と指摘する。
同課によると、公道上の発砲は銃刀法の発射の禁止に該当する可能性があるほか、鳥獣保護法でも狩猟に関する必要な適正を欠くことが判明した場合、狩猟免許の取り消しも。同課は本庁へ今回の事件発生を報告し、本庁が必要と判断すれば地元猟友会に注意喚起の文書を出すこともあるとしている。同課は「キノコ採りで山に入る人は十分に注意してほしい」と呼び掛ける。
道東では、獲物を狙って撃った流れ弾が道路標識を直撃するケースはあるが、看板を標的に撃ったとみられるケースが確認されたのは管内でも初めてという。
道猟友会函館支部の関係者によると、エゾシカ猟では威力の少ない散弾銃ではなく、マグナムを使用。銃器は水平打ちできない規則があり、今回のケースはその扱いに未熟な人がキジを狙っていた可能性もあるといい、ある会員は「誰の仕業か分からないが、10月はキノコ採りの入山者が多い時期でもあり、誤射が起きなくとも大問題。危険極まりない行為で明らかなマナー違反だ」と話している。
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