魚介類輸出3年ぶりゼロ
update 2011/10/25 11:29
函館税関が24日に公表した9月の函館港貿易速報によると、輸出は船舶や鉄鋼のくずなどが増加し、前年同月比13・8%増の34億1900万円と2カ月連続で増加した。このうち魚介類・同調整品が3年ぶりに全く扱いのない全減となり、同税関は「東日本大震災の風評被害が影響した可能性がある」とした。輸入は魚介類・同調整品や動物性油脂が増え、同74・3%増の13億3100万円と5カ月連続で増えた。
輸出で魚介類・同調整品が全減となったのは2008年9月以来3年ぶり。ここ5年の実績は月により増減はあるもののほぼ数千万円程度の扱いがあり、多い時は1億円を超えていた。震災後の取扱高は4月は1億200万円だったが、5月は大きく減少し400万円に。これ以降6月は1500万円、7月は1600万円、8月は500万円と比較的低水準が続いていた。
例年9月はサケやタラなどの漁期に当たり、前年同月は韓国向け冷凍タラや中国向け冷凍カニなどで、800万円の扱いがあった。全減となった要因について同税関は「道内全体でもサケの輸出は減少傾向にあり、不漁や円高の影響で値が折り合わないなどの可能性もある」とも推測する。
このほかの輸出は、主力の船舶が英国向け新造船1隻で前年同月比8・3%増の29億7200万円に。鉄鋼のくずは同90・2%増の2億5300万円。非金属鉱物製品はセメントが好調で同53・5%増の1億5900万円、一般機械は木材加工用などで全増の3000万円だった。
輸入は、動物性油脂が全増で1億2100万円。魚介類・同調整品は前年同月比2・5倍の6億9100万円で、このうちイカが珍味加工用などで同4・9倍、6800万円を占めた。石炭は同54・4%増の3億500万円だった。
同税関管内(道内と青森、秋田、岩手の東北3県)は、輸出が同6・4%減の487億9300万円と3カ月ぶりのマイナス。輸入は同25・0%増の1495億6700万円と21カ月連続で増加した。
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