「原発のない」暮らし考える

update 2011/10/24 10:38


 東日本大震災を受けて事故が起きた福島第一原発から20キロ圏内のまちの写真を見て、原発のあり方や脱原発への課題を探る集まりが23日、函館市元町の北海道国際交流センターを拠点に行われた。「一人一人は豆粒でも、集まればすごい力になると信じて」を合言葉に大勢が意見を交わした。

 原発事故などを踏まえ、「脱原発、これからの生活、食、エネルギーについて真剣に向き合う一日にしたい」と住民でつくる「豆豆つぶの会」の主催。同センターでは、東京在住の写真家、谷内俊文さんが今年4月と8月に福島第一原発付近で撮影した写真展示があり、来場者が見入った。

 カフェやまじょうでは「原発カフェ」が開かれ、店内いっぱいの30人超が訪れた。大間原発訴訟の会の野村保子さんがコーディネートし、参加者一人一人が意見を述べた。

 脱原発が大半を占める中、「反対反対というだけではなく、なぜ反対なのか、また原発が必要な理由、原発がなくなったときの電力供給状況はどうなのかを具体的に把握すべき。原発以外の火力などで電力をまかなえるのであれば、あえて危険なものを選ばなくてすむはず」などと意見を交わした。

 福島県出身の安斎伸也さんは「この写真を見て、自分の古里ですと紹介するのが残念でならないが、現状を知ってもらいたい」と語り、谷内さんも「まずは福島原発付近の現状を多くの人に知ってもらうことが大事だと考えている。そこで感じること、思いがこれからにつながるはず」と強調した。

 夜には、同センターでアフリカンパーカッションなどの音楽ステージも開かれた。

提供 - 函館新聞社


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