道教大函館校教育学部、国際地域創造学部に改組へ

update 2011/10/23 11:29


【札幌】北海道教育大学(本間謙二学長)は22日、函館校の教育学部人間地域科学課程を再編し、「国際地域創造学部(仮称)」に改組する構想案を発表した。来年5月末までに文部科学省の大学設置審議会に構想案を提出し、認められれば2013年4月のスタートを目指す。

 同日札幌市内のホテルで開かれた、第18回日本教育大学協会新課程連絡協議会の本年度国立大学協会大学改革シンポジウムで明らかにした。

 シンポでは13年4月から、函館校の教育学部人間地域科学課程を国際地域創造学部に、岩見沢校の芸術課程、スポーツ教育課程を「芸術・スポーツ文化学部(仮称)」に再編、それぞれ専門分野の研究を深める方向性が示された。

 函館校の新学部再編案は、国際地域創造学部・国際地域創造学科に国際協働コース、公共政策コース、地域環境科学コース、人間コミュニケーションコース(全て仮称)の4コースを設置。国際的な視野をもって地域を活性化する人材養成を行う目的で、語学教育や教養・専門科目を充実し、地域学やコミュニケーションに関わる科目などを取り入れる。

 改組の理由として、同大学の蛇穴(じゃあな)治夫理事は「現在の課程では社会が求める人材育成ができていない。教育大学として培った専門知識を学部として研究し、他大学にはないカリキュラムを作る必要がある」とする。また、教員養成課程からは毎年85%が採用試験を受験し、約3割が卒業後1年目で正式採用されているが、文科省からは「学生が教員となる割合が低い」との指摘もあったという。

 函館校はまた、今年5月から公立はこだて未来大と教育国際化検討委員会を立ち上げ、国際交流プロジェクトを進める新たな取り組みも始めている。本間学長は「地域活性化のためには、学生に国際的な視点を持たせることが重要」と述べている。

 同大学は1学部4課程からなり、教育学部に教員養成課程のほか、人間地域科学課程、芸術課程、スポーツ教育課程がある。06年からは全道に5カ所あるキャンパスのうち、函館校は人間地域科学課程、岩見沢校は芸術課程とスポーツ教育課程、他の3校に教員養成課程と、キャンパスごとに各課程を配置して教育機能の分化を計っている。

提供 - 函館新聞社


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