人口減少面など指摘相次ぐ、財政見直しで質疑
update 2011/10/20 11:56
函館市議会の総務常任委員会(工藤恵美委員長)が19日開かれた。市がまとめた「財政の中期的な見通し」について質疑を行い、各委員からは今後の人口減少や新規事業の見通しなどに対する厳しい指摘が相次いだ。
財政の中期的な見通しは、来年度の一般会計が52億6700万円の赤字になると予測。今年12月1日から職員給与の一律10%削減と退職手当の削減、基金の取り崩しなどで財源を生み出し、18年度までに計331億円の財源確保を目指す。ただ、15年に行われる次回国勢調査での人口減少や、函館アリーナ(総事業費63億円)と旧北高校のスポーツ公園整備(同15億円)以外の新規事業は盛り込んでいない。大竹教雄財務部長は「工藤寿樹市長の政策を精査し、新たな行財政改革プランに盛り込む」とした。
これに対し、金沢浩幸氏(市政クラブ)は「人口減少や国の流れを見込んで数字を作るべきだ」と指摘。大竹部長は「現時点では何人減るか分からない」と述べるにとどまった。
小野沢猛史氏(市民クラブ)は「職員削減は職種で差がつくのか」と質問。上戸慶一総務部長は、医師や看護師など医療従事者を除外する考えを示し、「市立函館病院の医師確保を考慮したい」と述べた。
また、退職手当債を10億円借りる点について、小野沢氏は「工藤市長は借りないと言っていたのに納得がいかない。前政権を口実にするべきではない」と批判。大竹部長は「地方交付税の減収などがあり、どうしても発行しなければ収支が合わない。基金取り崩しの状況を考え、やむなく借りることにした」と答えた。
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