駄菓子用スルメ スルッと串刺し…七飯の松倉工業所が開発

update 2011/10/19 10:21


 【七飯】町中島の「松倉工業所」(松倉重幸社長)が、駄菓子用のスルメを串刺しにする機械を開発した。山型にプレスしたスルメの足に串を自動で通す機械で、試行錯誤を重ねて、完成した。松倉社長(71)は「プレス部分の形状を変えれば、団子やおでんなどでも応用は可能」と話している。

 松倉工業所は機械部品や工作機械から、屋外用ごみストッカーの製造などを手がける鉄工仕上げの町工場。スルメの串刺し機械は「総合物流嘉堂」(町大中山2、嘉堂卓也社長)の「カドウフーズ」(函館市追分)の依頼で製作した。

 串に刺したスルメは駄菓子の原材料として、愛知や大阪の業者の需要がある。従来は手作業で行ってきたが、1日に1人で作れる数量が約1600本と限られていた。仕上げの手作業は必要だが、機械化することで、労力を軽減し、生産力や採算性の向上を図る。

 機械は、裁断したスルメが台座でプレスされ、山型に折り曲げられ、その中心部分に串を自動で通す。くしは6キロの加重で飛び出るため、多少、堅めのスルメにも容易に刺すことができる。

 松倉社長は「長年の経験から、シリンダーの働きや動き、刺さり方などを考えて作った。特許の出願も検討している」と話す。機械の増産は未定だが、他の串を使う食品への応用も期待しているほか、「カドウ―」とともにスルメを引き伸ばす機械の考案も進めている。

提供 - 函館新聞社


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