街頭犯罪抑止へ地域連携

update 2011/10/18 10:16


 函館と北斗の両市、七飯町を管轄する函館中央署管内で車上狙いが絶えない。同署によると、9月末現在で251件と昨年252件を今年は大幅に超す勢い。この事態を踏まえ、17日に同署で「函館中央警察署管内街頭犯罪等抑止連絡会議」を初開催。大型商業施設やJR五稜郭駅、町会計8団体が出席し、情報共有と啓発活動による犯罪抑止対策を練った。

 街頭犯罪とは、車上狙いや自転車盗難、ひったくりなど住民が身近に感じる犯罪を指し、同署管内では過去10年間で2004年の5170件をピークに減少傾向だが、昨年は2646件と依然多い。

 中でも今年は車上狙い被害認知が相次ぎ、1〜9月までの毎月で前年を上回る状況。一方、自転車盗難は9月末現在で378件と前年同時期比116件の減となっている。

 会議では同署担当者が、パトロール強化や啓発ポスター掲示などが犯罪抑止に効果があると伝え、「監視されているという環境づくりが重要」とした。函館市梁川町の大型商業施設での自転車盗難は、昨年62件あったが、従業員パトロール強化やタグ付けなどの対策を講じ、今年9月末では10件と大幅に減少している対策事例を紹介。また、万引き対策では、被害届出が平易な手続きになった説明と「万引きの特徴など系列店だけでなく、地域の業界が連携を密にすることが対策強化となる」とした。

 藤田裕二・函館中央署長は「警察の力だけでなく、地域の皆さんとの情報共有で一件でも犯罪を減らしていきたい」と協力を呼びかけた。同署が防犯協会と手掛けた啓発品の紹介もあり、参加者は積極的な活用を打ち合わせ。同署は今後も関係機関の協力を得て、定期的にこのような会議を重ねたいとしている。

提供 - 函館新聞社


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