「道南、北東北 ひとつの文化圏」函館文化会創立130年記念講演会
update 2011/10/16 11:44
函館文化会(安島進会長、会員約100人)の創立130年記念講演会(同会主催)が15日、市中央図書館(五稜郭町)で開かれた。市教委文化財課の福田裕二さんが講師を務め、「縄文時代の道南や北東北は『津軽海峡文化圏』」と指摘した。
同会は1881(明治14)年設立の函館教育協会を母体に、1958(昭和33)年に現在の名称に改称、優れた郷土史研究に贈る神山茂賞の選定や各種文化研究を奨励している。節目の記念事業は昨年から実施していて、今回は市縄文文化交流センターが今月1日にオープンしたのに合わせて実施した。
福田さんは最初に、縄文文化を「自然と共生し、人々が定住していた点で世界に例のない新石器文化」と説明。その諸要素の1つである縄文土器については「各地の土器を見ればその地域性は明らか。地域同士の交易も分かるし、道南と北東北では類似性も見られる」と述べた。
円筒式土器の文化圏については、青森県三内丸山遺跡がその拠点とされている中「函館や渡島半島もそん色ない。海峡を挟み、両地域で1つの文化圏を形成していたのでは」と話した。このほか、大船遺跡や著保内野遺跡など、これまでに91カ所見つかっている南茅部の縄文遺跡群についてスライドで紹介。大勢の来場者は時折メモを取りながら耳を傾けていた。
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