若松町会が津波想定訓練 135人が避難経路など確認

update 2011/10/9 12:10


 東日本大震災で津波被害に遭った函館市の若松町会(本間信太郎会長)は8日、大津波を想定した初の避難訓練を町内で実施した。子どもからお年寄りまで地域住民135人が参加。警察関係者らの誘導で避難所を確認し、防災意識の高揚を図った。

 震災を教訓に迅速な避難方法について地域で検証しようと、函館西署が訓練の開催を呼び掛け実現。市総務部防災担当、道警函館方面本部、市消防本部、函館海洋気象台などの関係者も加わり、十勝沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の大規模地震が発生、太平洋沿岸西部地方に大津波警報が発令された想定で行われた。

 午前9時から町内で同署、同本部が車両で訓練を広報すると、住民は続々と市総合福祉センターに避難を始めた。函館高砂保育園の園児49人も、職員らに付き添われ、終始落ち着いた様子で避難場所を目指していた。

 榊原明美さん(67)は「有事に際して迅速に避難できるか確かめたかった。有意義な時間だった」、同園の石田由恵園長は「今後も子どもたちの安全を第一に定期的な訓練ができれば」と話した。

 同町には756世帯、1314人が居住する。本間会長(70)は「参加者は少し少なかったが皆さんスムーズに取り組めたと思う。今後も関係機関と連携して防災活動を展開していきたい」と意気込んでいた。

 同センターでは防災講話や訓練の検討会も開かれた。

提供 - 函館新聞社


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