スケトウダラ初水揚げ

update 2011/10/8 12:12


 道南太平洋海域(渡島、胆振、日高)のスケトウダラ刺し網漁の操業が始まり、7日早朝、函館市南茅部地区の尾札部漁港に初水揚げされた。あいにくの雨にもかかわらず、漁港に帰った漁船から網を上げ、家族総出でスケトウダラのみをえり分け、浜は活気づいた。初日の漁獲はまずまずで、漁師も安堵(あんど)の表情。「あとは良い値がついてほしい」と期待を込める。

 漁は資源確保のため、国が定める漁獲可能量(TAC、渡島、胆振、日高管内で4万7400トン)下で操業。来遊が早い南かやべ、えさん両漁協が先駆けて6日に解禁、今月中の水揚げ量を計2500トンと設定。1日の解禁日を6日に延期する自主規制措置も取った。また、渡島、胆振管内は魚価が高騰する来年1月以降に出漁するため、1万トンの留保枠を設けた。

 初日は同漁港から12隻が出漁。7日午前3時半ごろから船が戻り始め、水揚げ作業が順次行われた。鮮度を保つため、網から魚を取り外す作業は気温が低い早朝に一気に終わらせる。南かやべ漁協によると、管内の初水揚げは昨年の約35%の約150トン、浜値は1キロ49〜63円で、昨年より20円前後高かった。

 尾札部町の佐藤明彦さん(48)は「水揚げ量はまずまず。型もそろっている。あとは価格の行方が気になる」。ある漁業者(60)は「出だしはいいが、TACの心配は尽きない」と複雑な表情。

 南かやべ漁協の鎌田光夫組合長は「初日としては全般的にいいスタート。限られた数量の中で、価格を見ながら漁を調整していきたい」と話していた。

 道南太平洋のスケトウダラ漁は例年、年末年始に最盛期を迎える。

提供 - 函館新聞社


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