景況感 大幅改善 9月道南
update 2011/10/4 10:24
日銀函館支店(山田正弘支店長)が3日に発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、渡島・桧山管内の企業の景況感を示す業況判断DI(「良い」とする割合から「悪い」とする割合を引いた指数)は、全産業でマイナス15となった。前回6月のマイナス35より20ポイントの大幅改善。同支店は「東日本震災のダメージが和らぎ大きく改善したが、震災前のレベルまで戻ったとは言いにくい」とする。
前回の全産業のDIは、震災の影響で前々回より14ポイント悪化し、リーマンショック後より悪くなっていた。今回は@1新幹線関連工事の下支えA建設機械などに復興需要がみられるB住宅需要C観光需要―などを背景に、大きく改善。改善幅は、1985年9月期の24ポイント改善に匹敵する大きさとなった。新幹線工事の寄与度について同支店は「下支えの効果はかなりある」とした。
産業別では、非製造業のうち前回特に落ち込みが顕著だった宿泊・飲食サービス業が42ポイント上昇しマイナス29に。夏場に個人を中心に観光客の戻りがみられたことが大きな要因だが、客単価が下がっていることや10月下旬以降の予約状況がさほど良くないことから、3カ月後の景気予測を示す先行きDIには変化なし。
非製造業全体では、マイナス23と前回から24ポイント上昇。小売が30ポイント改善しマイナス20に、卸売は27ポイント改善しマイナス21とした。
製造業はゼロで10ポイント改善した。食料品は今回唯一9ポイント悪化しマイナス9に。震災による代替需要がひと段落し、前回良かった事業所が通常の状況に戻った。機械はゼロで、22ポイント改善した。
全産業の先行きDIは、1ポイント悪化しマイナス16と、横ばいとの見方。小売では、景気の後退懸念からマイナス50と30ポイントの悪化を見込んだ。
11年度の売上高・収益計画は、売上高は前回調査より0・6ポイント上方修正し、前年度比3・2%減の見通し。経常利益ベースでは同20・9ポイント上方修正し、同12・3%の増収を見込んだ。
調査は8月下旬から9月末まで道南の103社(製造業31社、非製造業72社)を対象に実施し、全社から回答を得た。
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