太古の神秘 発信拠点に…縄文文化交流センターオープン
update 2011/10/2 10:26
函館市南茅部地区から出土した道内唯一の国宝「中空土偶」を常設展示する函館市縄文文化交流センターが1日、同市臼尻町にオープンした。周辺の遺跡から発掘された土器や石器など約1200点を展示。初日は市民ら1057人が来館してにぎわい、縄文の暮らしや文化、精神を伝える新たな情報発信拠点の誕生を祝った。
センターは2009年10月に着工し、総事業費は6億7600万円。鉄筋コンクリート造2階建てで、延べ床面積は1733平方b。地元・南茅部地区に91カ所ある縄文時代の遺跡から出土した品々を4つの展示室に陳列している。センターには国内初の国宝がある道の駅「縄文ロマン南かやべ」も併設された。
オープンに先立ち、センター前で開かれた記念式典には、高橋はるみ知事や中空土偶を発見した小板アエさん(79)=同市尾札部町=ら約130人が出席。工藤寿樹函館市長は「縄文文化を国内外に発信する拠点として多くの観光客を招き入れ、世界遺産登録に向け、茅空(かっくう、中空土偶の愛称)を大きく育て、世界に羽ばたかせたい」とあいさつ。
このほか、式典では道の駅の登録証が函館開発建設部の高橋敏彦部長から工藤市長に授与された。テープカットに続いて午前11時半すぎにオープン。目玉の中空土偶は真っ暗な展示室で月の光をイメージした明かりに浮かび、来館者はカメラを向けて見入っていた。
正午から、南茅部公民館(川汲町)に場所を移して行われた記念祝賀会で、高橋知事は「素晴らしい環境の中で国際観光都市・函館の新たな情報発信源に」と祝辞を述べ、「北東北3県と心を一つにして北海道新幹線開業と時期を合わせた世界遺産登録を目指したい」と語った。
入館料は一般300円、小学生から大学生まで150円、幼児は無料。開館時間は午前9時〜午後5時(11〜3月は午後4時半まで)。月曜休館。
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