恵山中学生が壁新聞づくり 「地域防災」を総力取材
update 2011/9/30 10:12
函館恵山中学校の生徒たちが、地域防災に特化した壁新聞づくりに励んでいる。漁協や老人ホーム、恵山支所などに取材し、全校生徒81人のアンケートを分析する徹底ぶり。10月1日の学校祭でお披露目し、秋の恵山地域文化祭でも初めて展示される予定で、生徒たちは「少しでも多くの住民に興味を持ってもらいたい」と語る。
壁新聞づくりは、秋の学校祭で飾る同校伝統の文化活動。今年は3月の東日本大震災発生を受け、恵山地区の防災事情を取り上げた。
トップ記事の見出しは「えさん漁協の心構え」。えさん漁協に、大震災発生当時の津波到達状況などを聞き、「関係者の迅速な連絡、船を沖に出すなどの対応が功を奏し、恵山での被害は特になかった。しかし、今後の津波対策には不安がある。この大震災は想定外で、命を守ることを考えた行動をしてほしい」(漁協幹部)。
緊急時の弱者、高齢者への対応では、学校近くの特別養護老人ホーム恵楽園を取材。災害発生時などの対応に町内会などとの連携体制確立を目指す動きに触れ、「私たちの町と文化を築き上げた先輩たち。緊急時に高齢者の方が落ち着いて行動出来るように環境を整えたい」とした。
活火山「恵山」にも言及。恵山支所防災担当者から噴気活動の説明を受け、万一の避難のポイントを具体的に示し、「自分たちのことは自分たちで守るという意識が大事」と結ぶ。
編集は各学年代表2人が携わり、9月上旬から毎日2時間ほど紙面づくりに励む。編集長の3年、河内英里香さん(14)は「取材のお願いや写真撮影、紙面構成と手探りで頑張っている。多くの協力でこの町にとってよい紙面ができたと思う」、3年の藤谷美沙さん(14)らも「新聞づくりで貴重なものを学ぶことができた」と語る。改行 伊藤勝校長は「壁新聞には生徒の努力がたっぷり。学校祭当日にしっかり読ませてもらいたい」と話していた。
学校祭は同校で10月1日午前9時―午後3時半。
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