フェリー存続問題 大間側、財政支援求める 市議会と意見交換

update 2011/9/30 10:11


青森県大間町議会の議員10人が29日、函館市議会を訪問し、函館―大間間フェリー航路の維持存続について意見交換会を行った。大間町議会側は「町民負担を少なくする方法を見いだしたい」と、函館に財政支援など協力を求めた一方、議会と町との間で方針の違いもみられるため、函館市議会側からは意思の一本化を求める声が相次いだ。

 意見交換会は大間側の要請を受けて開催。工藤寿樹市長が今年7月の市議会で「財政支援も含めた何らかの支援を検討する」と述べたことを受け、その内容を確かめる趣旨。大間は石戸秀雄議長や、8月に設置した大間・函館フェリー航路対策特別委員会の宮野昭一委員長ら全員で訪問。函館側は23人が出席した。

 大間町は約26億円をかけ、老朽化が進む現在の船「ばあゆ」に代わる約2000d規模の新造船を計画。今年6月にプロポーザル(提案型公募)を行い、造船業者を内海造船(広島県尾道市)に選定。津軽海峡フェリーを指定管理者とする公設民営方式で、2013年4月からの就航を目指している。

 大間原発が14年11月に運転開始予定のため、町は15年度以降に同原発から入る固定資産税をフェリー建造の償還財源に見込んでいる。石戸議長はあいさつで「函館が望む原発凍結となれば固定資産税の見込みがなくなり、船を小さくしなくてはならないのかという気がしている」と述べた。

 大間町は予定通りのスケジュールで作業を進める考えを示している一方、出席した町議が「もう少し船を小さくしてもいい。財政負担をできるだけ少なくしたい」と述べるなど、議会内部で考えに開きがあることが判明。これに市議会側は協力姿勢を示しながらも、「県、町、議会を含めて一つの道をつくることが先決では」「しっかりした財政フレームをつくらないと、函館も意見がまとまらない。大間町議会も一本化してほしい」などの意見が出た。

 一行はこの後、市が本年度から整備事業を進める北ふ頭(浅野町)を見学した。30日に離函する。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです