災害非難 高齢者を支援 高岡町会モデル地域に…市が初指定
update 2011/9/29 10:35
函館市の高丘町会(武下秀雄会長)は29日から、災害時に支援が必要な65歳以上の高齢者を援護する活動に乗り出す。市の指定を受けたモデル事業で、市内の町会としては初めて。武下会長は「地域独自の取り組みが全市的に普及するよう、精いっぱい活動していきたい」と意気込んでいる。
近年の大地震や豪雨などの災害で多数犠牲になるのは高齢者。被災者が膨大なため行政支援が追いつかないのが実情で、地域住民による安否確認や避難誘導といった支援対策の構築が全国的な課題となっている。
同町会は2009年7月から町内の福祉施設や教育機関などと独自に防災協定を締結。昨春には各機関・団体と連携した防災ネットワーク協議会も立ち上げ、今年9月28日現在で15機関・団体で構成する。今回のモデル事業は市総務部防災担当が同町会に打診し、昨年から両者で勉強を重ねてきた。
対象となるのは、介護保険で要介護認定を受ける要介護者や身障者、自力での避難が困難な独居老人ら。市福祉部が所有する個人情報を基に、同防災担当が10月半ばにも町内の対象者957人に文書を郵送、希望を募る。年内にも名簿を作成し、町会側へ情報提供する。
同町会は町会便りでモデル事業を周知する一方、支援者の募集にも力を入れる。活動の担い手は25人の町会役員らを中心に60人ほどの住民がいるという。武下会長は「要援護者は最終的に100〜200人になるのでは。マンツーマンでの援護は難しいし、支援者は倍以上に増やす必要がある」と力を込める。
市、町会がそれぞれの名簿を把握した後は、一連の流れを検証しながら、組織の確立や避難支援プランの具体化に入る予定だ。
28日は同町会館で防災ネットワーク協議会を開催。関係者19人が意見交換しながら、モデル事業について理解を深め合った。同防災担当の山内洋司主査は「初めてだけに要援護の希望が少なかったり、支援者が不足したりと課題は出てくるだろう。実践していく中で一つ一つ検証を重ねて試行するので皆さんも協力を」と呼び掛けていた。
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