前市長に質問状送付へ 決算特別委
update 2011/9/27 10:54
函館市議会決算特別委員会(斉藤明男委員長)は26日、民生常任委員会所管分を審議した。国から受け取る介護給付費の事務処理を誤り、欠損金が生じた介護保険事業特別会計に関する質疑が相次いだ中、工藤寿樹市長は総括質疑で「なぜ昨年度中に整理しなかったのか、残念な対応だった」と述べ、前市長の対応を批判した。取材に対し、定例市議会終了後の今月中をめどに、前市長に対し対応に関する質問状を文書で出す考えを明らかにした。
同特別会計は国からの交付金が1億6274万円少ない額しか交付されず、国が7割を救済したことで4882万円の欠損金が発生。本年度に入り、ソフトの更新を誤った委託業者と市で折半しており、市の負担分は職員厚生会のほか、特別職と前福祉部長らが自主的に寄付して補てんしている。
これに対し、茂木修氏(公明党)は「本来は昨年度中に決着をつけるべきだった」と指摘、同じ状況にあった他都市との連携についてただした。中林重雄副市長は「明確な方向性は決まっていなかった。前市長と当時の副市長は残り3割を国に求める考えがあり、状況を調査していた」と答弁したが、茂木氏と吉田崇仁氏(市政クラブ)が総括質疑を求めた。
工藤市長は「間違いを犯さない体制を構築し、起こったことに適切に対処すべき」と述べるとともに「前市長が決断も処理もしなかったことは遺憾に思う。何らかのメッセージがあってしかるべき」とした。同市長は取材に対し、「文書を出して答えをいただく必要がある。金銭的には解決したが、けじめが必要」と話している。
委員会ではまた、9月の事業仕分けで廃止と判定された交通機関乗車料金助成について、市福祉部は昨年度の決算が、当初予算に対して284万円が残ったことを明らかにした。川越英雄福祉部長は「仕分けでの指摘を踏まえ、利用実績に基づいた全市的な助成方法を検討したい」と述べた。吉田氏、佐々木信夫氏(市民クラブ)、市戸ゆたか氏(共産党)への答弁。
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