ペニーさん津軽海峡横断

update 2011/9/21 10:25


 世界の名だたる海峡の単独遠泳に挑戦中のオーストラリアの女性スイマー、ペニー・パーフリーさん(49)が20日、津軽海峡縦断に挑み、コースを変更したものの14時間26分かけて成功した。夫のクリスさん(54)も挑戦したが、潮流が激しく棄権。地元関係者は「東日本大震災から復興へと向かう中で、地域を励まし、世界に日本の状況を伝える原動力になったと思う」と2人の勇姿をたたえる。

 ペニーさんは、この日午前4時8分に松前町白神岬からスタート。当初は海原を横断する形で青森下北半島・佐井村経由で戸井汐首岬をゴールする予定だったが、「潮の流れがすごすぎた」(関係者)ためコースを変更。津軽半島を目指し、午後6時34分、今別町の大泊漁港付近に上がった。すぐさま写真撮影に笑顔で応じ、スタッフと津軽海峡縦断成功の喜びを分かち合った。

 クリスさんは、午前6時11分に青森佐井村をたち、戸井を目指したが、太平洋と日本海、陸奥湾の3方向からの潮流がうず巻く難所で3時間進めず。巨大な流木なども目立ち「安全を優先し、リタイアする」とクリスさん自身が決断したという。

 遠泳開始3時間後には函館山、汐首岬を目視で確認でき、懸命に泳いだ。「素晴らしいスタッフと地元関係者、そして船頭さんのおかげで楽しく泳ぐことができた。機会があればまたチャレンジしたい」とクリスさんは話していた。

 クリスさんをサポートした荒川潤子さんは「夫妻の頑張る姿は多くの人に元気を届けてくれると思う。クリスさんは前向きなリタイアで尊敬したい」。遠泳の総括に当たった函館市戸井支所の斎藤章生支所長は「ご夫妻のチャレンジする気持ちが本当に心強く、いまの日本を何より励ましてくれるものとなった。企画準備に携わったスタッフの皆さまの努力にも敬意を示したい」と話していた。

 パーフリーさん夫妻は、世界7海峡「オーシャンズ・セブン」横断遠泳で、ペニーさんがすでにドーバー海峡やジブラルタル海峡など5海峡で成功を遂げ、津軽海峡のクリアで、残るはアイリッシュ海峡(アイルランド―スコットランド)のみとなった。

 夫妻は、24日まで道南に滞在し、東北被災地に足を運んでから帰国する予定という。

提供 - 函館新聞社


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