6年ぶりヒグマ出没警報

update 2011/9/21 10:24


 道環境生活部は、ヒグマが好む木の実などの豊凶を基にした今秋のヒグマ出没予想を発表した。桧山管内では、ヒグマが好んで食べるミズナラやブナの実が並作から凶作と予想され、餌を求めて市街地周辺でも出没や捕獲が多発する可能性が全道的に高く、2005年度以来6年ぶりとなる出没警報を発表した。

 上ノ国町の北海道大学桧山研究林では、ミズナラとサルナシが並作、ヤマブドウが不作、ブナが凶作と予想されている。ミズナラやブナの種子が凶作だった2005年度には、餌を求めてヒグマが市街地や農地周辺に出没するケースが増加。管内では過去最高となる93頭が駆除された。

 管内では本年度、農地や市街地周辺などで年齢が若いヒグマの目撃情報が増加傾向にある。親子連れとみられる目撃情報も多い。4月には、上ノ国町で山菜採りの男性が若いヒグマに襲われて死亡する事故も発生。1990年に同町湯ノ岱で85歳男性がヒグマに襲われて死亡してから21年ぶりの死亡事故となった。

 各町でも「ヒグマの餌条件が悪い場合には、出没が多発する傾向にある」とし、市街地周辺では、ヒグマをおびき寄せる原因となる生ごみや農漁業廃棄物の管理徹底が必要と指摘。登山や山菜採りなどの行楽、農林業などでヒグマの生息域に近づく場合は、人身事故の防止にも注意するよう呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社


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