徳洲会医療救援隊が共愛会病院で講座

update 2011/9/19 11:48


 国際的な医療支援活動を行うNPO法人「TMAT(徳洲会医療救援隊)」が主催する講座「災害医療・国際協力ベーシックコース」が17、18の両日、函館市中島町の共愛会病院で開かれた。同病院の医師や看護師ら約30人が災害時や事故現場で医療活動を行う基礎知識や技能を学んだ。

 同コースは災害救護や国際協力に携わる人材の育成を目的に開講した講座で、全国各地で定期的に開かれている。函館では初めての開講。同法人のインストラクターが指導に当たり、災害医療総論や感染症対策などの講義のほか、重症度に応じて患者を振り分け治療の優先度を決める「トリアージ」や通信機器の使い方などを学ぶ実技訓練を行った。

 17日はトリアージの訓練などを行い、受講者は負傷程度が異なる12人の傷病者を1人当たり1分間で症状の判別や処置をする実技に挑戦。同病院の職員や看護学校らの学生らが、腕や脚などに大けがをした時のメークを施して傷病者役や家族役を演じ、受講者は「歩けますか」「苦しくないですか」などと声を掛けながら傷病者の状態を確認し、トリアージの札を付けていった。中にはそばにいる家族役から「助けてください」「早く救急車で運んで」と詰め寄られ、対応に苦慮する受講者も見られた。

 共愛会病院の准看護師、平沢行男さん(32)は「貴重な経験になった」とし、同病院研修医の垣井文八さん(27)は「被災者を救うための適切な判断や知識、技能を学びたい」と話していた。改行 同NPO法人の清水徹郎理事は「誰もが同じレベルで対処できるよう人材の育成に努めたい」と述べた。

提供 - 函館新聞社


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