久慈の中学生、市漁協に義援船のお礼
update 2011/9/17 10:46
東日本大震災による津波被害で函館市内5漁協(函館市、銭亀沢、戸井、えさん、南かやべ)から義援船228隻の支援を受けた感謝の気持ちを伝えようと、修学旅行で来函した岩手県久慈市立夏井中学校(斉藤真理子校長、生徒79人)の3年生26人が16日、函館市漁協(橘忠克組合長)を訪れた。生徒たちは「函館からの支援が久慈の復興に勇気と力を与えてくれた」と報告し、誰かが困っている際には援助を行動に移す大切さを学んだ。
一行は15日から2泊3日の日程で函館に滞在。市漁協には生徒のほか、斉藤校長、担任の佐藤和恵教諭、副担任の小関高博教諭が訪れ、市漁協の高谷広行専務、市水産課の芝井穣課長らが対応した。
斉藤校長が「学区内には浜もある。久慈の漁師が義援船を活用し頑張っている姿や、感謝の気持ちを伝えたくて訪問させてもらった。久慈と函館の絆を再発見する旅行としたい」とあいさつ。生徒会長の佐藤瑞稀君(15)が「漁業体験や義援船を使っている漁師への取材を行ってきたので、久慈の漁師の思いがうまく伝わればうれしい」と話した。高谷専務が「人と人とのつながりが大事だと実感しており、交流を深めたい」と歓迎した。
続いて、義援船を使った生徒によるホヤやウニ漁体験を収めたDVDを放映、生徒たちは「取材を通じ、漁師の生活の糧となる船がいかに大切か、そして函館の漁師の行動がいかに意義のあることかが分かった」と報告した。
学級委員長の川端萌さん(14)が「誰かが困っているときは、私たちも行動を起こしたい」と力強く宣言。最後に、生徒全員で「学生歌」をアカペラで披露した。
森岩遼(はるか)君(15)は「うまく感謝の気持ちを伝えられ、ほっとした。人の団結の力を知るいい経験になった」と話していた。
修学旅行は当初、5月に東京方面を予定していたが、震災の影響で函館へ変更。報道で函館から義援船が贈られたことを知り「何か交流ができないか」と考え、久慈市や市漁協が橋渡しし、函館市漁協への訪問が実現した。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。