全盲の大平さん、ユニバーサルデザイン体験のツアーガイド企画
update 2011/9/14 12:33
北斗市総合文化センターで16〜18日に開かれる第6回北海道ユニバーサル上映映画祭に合わせて、函館市内で写真撮影や音楽活動に取り組む視覚障害者の大平啓朗さん(32)が、障害の有無を問わずに誰でも利用可能な「ユニバーサルデザイン」を体験するツアーガイドを企画した。視覚以外の感覚で景色を体感する観光プログラムもあり、大平さんは「普段では気付くことのない感覚を楽しんで」と話している。
大平さんは一昨年6月から沖縄を皮切りに1年間、民泊しながら47都道府県を巡る1人旅を行った。旅先で撮影活動をしながら地元の人たちと交流を深め、その経験を糧に新たな分野での活動に意欲を見せている。
今回のツアーガイドはその活動の一環で、「全盲の旅写心家と巡る4感で感じる函館ツアー」と称して、旅行会社の協力を得ながら企画した。
大平さんは視覚以外の触覚や聴覚、嗅覚、味覚を研ぎ澄まして写真撮影を行っており、ガイドを通じてその感覚を少しでも体感してもらうことが目的。
同映画祭は、視覚や聴覚があっても誰もが映画を楽しめるよう音声ガイドや字幕、要約筆記などを装備したユニバーサルデザインを取り入れている。大平さんは「映画祭の趣旨を観光にも応用した。視覚に障害があっても臭いや温度、風で心地よさを感じることができ、そのお手伝いができれば」と話す。
ガイドは17日に行い、視覚、聴覚障害者、車いす利用者ら数人が参加する予定。映画観賞の合間に行うユニバーサルデザインを体験するワークショップを体験するほか、夜間には函館山を訪れ、夜景を楽しむ。函館山では参加者にアイマスクをしてもらい、視覚以外の感覚で風や音だけで景色を楽しむプログラムも用意し、「地上と頂との空気感の違いを感じてもらえれば」と話す。
参加者は募集中で、参加費1人3000円。申し込み問い合わせはツーリストサービス北海道函館営業所TEL0138-22-7701。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。