バルまち会議、イベントの在り方意見交換
update 2011/9/11 11:12
函館発祥のまちおこしイベント「函館西部地区バル街」を見習った、全国各地のバルイベントの関係者らが集う「バルまち会議inHAKODATE」(同バル街実行委主催)が10日、函館市末広町の五島軒本店で初めて開かれた。25団体約100人が参加し、バルイベントの在り方などについて意見を交わした。
バル街は市内西部地区をスペインの立ち飲み居酒屋「バル」に見立て、参加店舗の特別メニュー、ピンチョス(つまみ)の食べ歩きを楽しむ飲食イベントで、2004年から年2回ペースで開催。ここ2年ほどでバル街のノウハウを取り入れたイベントが全国約30カ所に広がっている。
会議では、バル街を発案した実行委の深谷宏治委員長が基調講演。始めたきっかけや人気イベントになった要因を話し「運営側が楽しいと思うことが大事。そう思っている限りまだまだ続けたい」と語った。
その後、他地域でバルイベントを開催している運営関係者によるパネルディスカッションが行われ、今後の展望などについて討論。福岡市の「バルウォーク福岡」を運営する井出修身さんは、大都市で行う課題などに触れながら「お客さんが来続けるためには店のクオリティー維持は大事。函館のバル街を模倣しながらオリジナリティーを出したい」と述べた。
兵庫県伊丹市職員で、伊丹まちなかバルを運営する綾野昌幸さんは、近畿地方でバルイベントが各地域で広がりを見せ定期的に近畿バルサミットを開いていることを紹介し、7月に青森県弘前市で初開催したレストラン山崎のオーナーシェフ、山崎隆さんは「来年以降、地に足を付けてやっていきたい」と述べた。
このほか、IT(情報技術)の使用や行政の助成の是非などについても意見交換。バル街を研究対象としている函館大の松下元則准教授は「バル街は分かりやすいシンプルな仕掛けだが、ノウハウをそのまま踏襲するだけではにぎわいにつながらない。その地域で培われた魅力や工夫が必要」と指摘した。
参加者も意見や感想を述べ、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市から来た商工会議所の職員は「バル街は幸せを感じるまちづくり。今後の復興でバルイベントができるようになれば」と語った。
静岡県三島市のイベント企画会社代表、川村結里子さん(33)は「10月29日に初開催する三島バルに向けて勉強になった。三島には良い店がたくさんあることをアピールしてにぎわいを創出させたい」と意欲を見せていた。
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