大間原発「安全対策は付け焼き刃的」
update 2011/9/10 10:06
函館市議会第3回定例会は9日から一般質問が始まり、5氏が登壇した。工藤寿樹市長は、建設中断中の大間原発(青森県大間町)が、福島第一原発事故を受けて行うとする安全対策に対し、「今回のケースだけを踏まえた付け焼き刃的な対策で、本当の意味での安全対策がまだまだ行われていない」と述べ、改めて無期限凍結を求める姿勢を強調した。併せて、北電泊原発3号機のプルサーマル計画をめぐる「やらせメール」問題に対して遺憾の意を示した。
紺谷克孝氏(共産党)の質問に答えた。
工藤市長は30日に大間原発を初視察。高さ3メートルの防潮壁設置や、高台への非常用発電機設置などの安全対策に関し、事業者の電源開発(東京)から説明を受けた。
同市長はその上で「津軽海峡を挟み、改めて函館との距離が大変近いと感じた」と所見を述べるとともに、「使用済み燃料を保管する貯蔵用プールが20年後には満杯になるという状況を考えると、果たして本当に万全なのだろうかと思う」と懸念を示した。
また、北電が08年に後志管内岩内町で行ったシンポジウムでのやらせ問題に関し、紺谷氏が「大間もプルサーマル計画の中核を担う」として見解を求めたのに対しては「世論操作を行ったということであり、あってはならないこと。大変遺憾に思う」と述べた。
同市長はまた、本年度に配分される地方交付税額が当初予算から7億8900万円少なかった事態を受け、本年度当初予算で22億円が計上された退職手当債(赤字債)について、原則借り入れるべきではないとしながらも「実施可能な対策を講じ、来年度の財政フレームを視野に入れながら総合的に判断したい」と述べ、借り入れに含みを残した。佐古一夫氏(市政クラブ)への答弁。
このほか斉藤佐知子氏(民主・市民ネット)、工藤篤氏(市民クラブ)、茂木修氏(公明党)が質問に立った。
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