連結決算 25億円黒字…函館市
update 2011/9/6 10:14
函館市がまとめた2010年度の一般会計、特別会計決算によると、一般会計の実質収支は9億3446万円の黒字となった。企業会計と特別会計を合わせた全会計連結決算は25億6109万円の黒字で、2億9800万円の赤字だった09年度から回復。病院事業会計の累積赤字が大幅に圧縮されたことが主な要因となっている。
市財政課によると、一般会計の歳入は地方交付税が当初見込みから約3億円、市税収入が約2億6000万円上回り、歳出面では庁舎の維持管理費やコピー代などの経常経費が減少。黒字幅は09年度を約1億円上回る。これにより、年度当初の段階で約10億円を予定していた退職手当債は借りずに済んだ。
連結決算は25億円の黒字に転換。市立3病院が昨年度13億円の黒字を計上したことで、09年度に24億5600万円あった病院事業会計の累積赤字(公立病院特例債を除く)が11億4200万円まで圧縮。09年に策定した病院事業改革プランに基づき、患者の増加策に取り組んだことや材料費を中心としたコスト削減策が奏功した。
一方、自転車競走事業は市営競輪収入の減少で累積赤字は5億7994万円に増加。国民健康保険事業は単年度黒字を計上し、累積赤字は1億2115万円に圧縮された。
自治体の財政状況は財政健全化法に基づき、@普通会計の実質赤字比率A全会計の連結実質赤字比率B実質公債費比率C借金の将来負担比率―の4指標で示すことが義務付けられている。
10年度は@、Aとも黒字を計上したため数値はなく、標準財政規模(市税と地方交付税)に対する借金返済の割合を示す実質公債費比率は8・2%と、09年度から0・8ポイントの改善。借金の将来負担比率も109・6%で、09年度比20・5ポイント減となった。
市財政課は昨年度決算について「交付税の伸びが実質公債費比率の下げにつながっており、全国的な傾向」と分析する。ただ、本年度は人口減少や東日本大震災の影響などで、地方交付税額が昨年度から約18億円減少しており、職員給与のカットなど歳出削減策の早急な実施が課題となっている。
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