ナマコ密漁許さぬ! 道など合同パトロール
update 2011/8/30 10:33
【乙部】暴力団など、組織的な密漁グループの脅威にさらされている、桧山沿岸のナマコ資源の保護に向けて、桧山振興局が主催する大規模な合同パトロールが29日、乙部町を中心に行われた。道、警察、海保、漁協、町役場などの関係機関が一堂に会した初めての取り組み。現地の漁業者から得た、犯人グループの潜入ルートや犯行現場などの情報共有を図り、徹底した摘発作戦に乗り出す構えだ。
道水産林務部漁業管理課の密漁取り締まりチームをはじめ、江差署、江差海保署、乙部町、ひやま漁協などの関係者約40人が参加した。元町みなと交流館で開いた対策会議で、山崎峰男局長は「漁業者から生活の糧を奪う行為を許さない。密漁者と闘い徹底的に摘発する桧山の意志を示したい」と強調した。同漁協の工藤智司代表監事は「このままでは資源が枯渇する。1グループでも多く検挙する体制を取って欲しい」と訴えた。
パトロールは、八雲町熊石相沼から、江差町五厘沢までの約15キロ区間で、密漁グループの目撃情報があったり、漁場への潜入ルートになっている海岸を巡回。地域の漁業者から、犯行の手口や資源減少の実態を聞き取った。漁業者からは「暴力団風のグループがいて怖くて近づけない。脅された住民もいる」「現場には見張りの車がいて警察や漁業者を監視している」などの情報も寄せられた。こうした現場では「密漁の影響でナマコだけでなくウニやアワビもいなくなった」との悲鳴も相次いだ。パトロールに参加した藤田修江差署長は「漁業者の窮状や悪質な犯行の手口を実地で学ぶことができた。情報を基に強力な取り締まりを進めたい」と話していた。
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