ガゴメの力で視界良好!「ノース技研」「漁業用海中メガネ用くもりどめ」開発
update 2011/8/25 10:22
函館市昭和3の建設コンサルタント「ノース技研」(布村重樹社長)がこのほど、「漁業用海中メガネ用くもりどめ」を開発した。函館産のガゴメコンブエキスや研磨剤などを使い、ガラスの汚れやくもりを防ぐ。既に漁協など市内4カ所で販売している。
同社によると、コンブやウニの漁業者は海中を見る円錐状の水中眼鏡で仕事するが、そのくもり止めとして汚れの洗浄にも効く宮城県の会社の製品を長年使用していた。しかし、この工場が東日本大震災で被災し、製造が不可能になったという。
ノース技研では、2005年からダイバー用のゴーグル眼鏡に使用するくもり止めの開発を進めていた。道立工業技術センターとの共同特許で粘性多糖類の「フコイダン」を含むガゴメコンブエキスを使用し一旦完成したが、震災の影響で本州のゴーグルメーカーのプロジェクトが中止になり、販路が閉ざされたという。
そんな時、戸井の漁業関係者から「ダイバー用でもいいから一度見せてほしい」と照会があった。布村隆二副社長と企画開発室の西谷龍一さんが会いに行き、従来の製品に研磨剤などを加えれば、漁師の期待に応える製品はできると判断。準備を進め8月中旬に完成、地元漁師のお墨付きを得て22日に漁協などに卸した。
新作にはガゴメコンブエキスに加え、研磨剤、洗浄成分などを配合。同社によると、その効果は「ガラスに付着した油分などの汚れがきれいに落ちる。もちろんガラスの視界も良好になる」という。
西谷さんは「今月19日に札幌であった『ものづくりテクノフェア』では関心を集めた。販路拡大が期待できる」と話す。布村副社長も「今回の商品は、少なくとも道内で製造している企業はないのでは」と語り、「漁業以外にも湯気が立ち上る浴室内の鏡にもある程度は活用できる。今後いろんな検証を重ねていきたい」と前向きだ。
1本100ミリリットル、1200〜1500円。問い合わせは同社TEL0138・83・7128。
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