函館市の起業家支援の補助金 本年度3人を認定
update 2011/8/18 11:56
函館市は独創性のある起業家に補助金を交付する本年度の「チャレンジ計画」の対象に、シカ肉・皮を加工販売する北海道産ファームの渋田孝さん(33)と、旅行サービス業の函館観光コンシェルジュセンター社長の遠藤浩司さん(50)、男性ブランド服を製造販売する大崎信哉さん(29)の3人を認定し、17日に片岡格副市長が認定書を交付した。
渋田さんは、近年増加するエゾシカによる食害を防ぎ、廃棄処分されることが多いシカの肉や皮を有効活用しようと、昨年10月から個人で事業を開始。猟銃ではなく「仕掛けわな」による良質なシカの加工が特長で、今年に入り、道南で唯一のシカ肉の処理工場の設立や五島軒とシカ肉の販売契約にもこぎ着けた。
遠藤さんは、一昨年から国の緊急雇用創出推進事業の一環で、同センターが受託した着地型観光商品の企画、開発を進め、今年の4月には同センターを法人化。国の交付金が本年度末で終了するため、事業継続に向けて7月に旅行業登録し、道南18市町での滞在、体験型の旅行商品づくりを目指す。
大崎さんは、函館発にこだわって2008年から男性服ブランド「SOUTH ROAD」を立ち上げ、服のデザインから販売までを手掛ける。現在、函館をはじめ、東京や大阪など全国15店舗で取り扱っていて、今年12月には市内で洋服店を経営する「First FLASH」から独立分社化する予定だ。
同計画は市が00年から地元起業家を支援しようと実施。本年度は11件の応募があり、市内の有識者らでつくる認定審査委員会が3人の事業計画の独自性や新規性を評価した。渋田さんと遠藤さんに各200万円、大崎さんに100万円が補助される。交付式で片岡副市長は「事業を成功させ、地域活性化のために頑張ってほしい」と激励した。
3人は「農業被害を食い止めるとともにシカの肉や皮を特産品化し、地域貢献できれば」(渋田さん)、「さまざまな体験プランを造成し、広域観光で道南での滞在日数を増やしたい」(遠藤さん)、「ファッションを通して函館からブランドを発信し、ものづくりで地域を元気にしたい」と話していた。
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