強制労働犠牲者の冥福祈る…朝鮮人慰霊祭
update 2011/8/12 10:32
戦時中に朝鮮半島から日本に強制連行され、過酷な労働や病気で犠牲になった朝鮮人らを追悼する慰霊祭(朝鮮総連函館支部主催)が11日、函館市船見町27の朝鮮人慰霊塔で行われた。参加者は、読経と焼香、祭事などで犠牲者の冥福を祈った。
戦時中の道南では、旧戸井線や松前線の建設工事などに従事し、その多くが命を落としたと伝えられている。同支部では、それらの仲間を追悼しようと、1990年に納骨堂を建設。以後、毎年この時期に慰霊祭を行っている。
この日は、朝鮮総連や日本人関係者ら約30人が出席。同支部の李紅培(リホンベ)委員長は「今回で21回目を迎え、これだけ多くの人が集まりうれしく思う」とあいさつ。参加者は一人ずつ焼香しながら慰霊碑に手を合わせた。
李委員長は「祖国解放後も故郷に帰れず亡くなった犠牲者の悲しみの声に耳を傾け、冥福を祈りたい」と語っていた。
その後開かれた懇親会では、朝鮮料理が振る舞われ、参加者は「過去の事実に目をそむけることなく、将来に向かい前進していこう」と話していた。
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