大間原発建設阻止訴え 森越弁護士が講演

update 2011/8/7 10:29


 「原爆の日」の6日、函館の市民団体「地域で憲法語ろう会」(清野きみ共同代表)主催の第11回私の「8・15、戦争」を語る会が乃木町会館で開かれた。大間原発(青森県大間町)建設差し止め訴訟の弁護団共同代表の森越清彦弁護士(函館市)が同原発の問題点を指摘し、建設阻止を訴えた。会には過去最多となる77人が参加し、市民の関心の高さをうかがわせた。

 演題は「大間原発を聞く・見る・そして語ろう〜非核・脱原発こそ21世紀の選択」。核と原発のない平和社会を市民に改めて考えてもらう狙い。

 森越弁護士は、同原発が出力138万キロワットという世界最大級で、世界初のフルMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)商業炉であることや、実験炉、実証炉による検証もないまま、運転に踏み切ろうとしている点などを指摘。重大事故が起きた場合、「40キロ圏内に函館市のほとんどが入り、全市避難しなければならない。風向き、風速によっては二十数分で放射能が到達し廃墟となる」と述べた。また、同原発付近の海底に長大な活断層が存在するとの専門家の指摘を挙げ、直下型の地震が起きる可能性を示した。

 「われわれが実験台になるわけにはいかない。大間原発は怖すぎる。皆さんが世論を動かしていくことが重要」と原告団への入会を呼び掛けた。

提供 - 函館新聞社


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