道が9月から、函館―小樽間で実態調査

update 2011/8/4 12:24


 北海道新幹線の札幌延伸時にJR北海道が函館―新函館間を経営分離する方針を示している問題で、道は3日、同区間を含む函館―小樽間(252・3キロ)で、旅客の利用状況と将来需要の予測調査を9月から行うことを明らかにした。道は沿線自治体と地域交通のあり方を検討する上での基礎資料として活用する方針で、年度内に函館市や七飯町をはじめとする沿線自治体に調査結果を伝える考え。

 同日開かれた、道議会の新幹線総合交通体系対策特別委員会で示した。

 調査は、平日の普通列車に調査員を乗車させて各駅ごとの乗降客数を数えるほか、乗客にアンケートを配布して行き先や利用目的を把握する。併せて、将来の人口推計を加味し、各駅ごとの乗降客数や輸送密度を推計する将来需要予測を行う。

 道は函館―新函館間(17・9キロ)に関し、1日あたりの利用者を5000〜6300人、札幌延伸時の新函館駅利用客を同8900〜9700人と予測している。

 JR北海道は函館―小樽間で発券枚数をベースとした有人駅の利用実績は示しているが、各駅間の利用実績は公表していないため、採算面の判断材料が不足している。道新幹線対策室は実施理由について「ワンマンカーや無人駅の利用状況などが把握されていない。通勤、通学、通院の状況を調べたい」としている。

 近くプロポーザル公募を行って委託業者を決め、実施日を特定する考え。来年3月中旬までに結果をまとめ、沿線自治体に示す方針。同室は「2015年度の新函館開業なども見据え、将来的に需要がどう変化するのかを調査したい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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