イカの放射性物質検査へ…恵山沖マイカ25匹

update 2011/8/3 10:11


 夏以降に太平洋側を北上し函館近海が漁場となるスルメイカ(マイカ)について、道と道いか釣漁業協会(札幌)は2日、放射性物質の検査を始めた。福島第一原発事故による海洋汚染に対応した措置で、今月から来年1月まで月に1回、函館市恵山地区の大澗漁港に水揚げされたマイカを検体として道立衛生研究所(札幌)に送り、放射性物質の有無を確認する。

 初回に検査するのは25匹(4、5キロ)で、えさん漁協所属の漁船が恵山沖約2・7キロで捕った。1日夕に大澗漁港に水揚げされ、同日中に函館魚市場で一時保管。2日朝、函館渡島いかつり漁業協議会(会長・佐藤正美松前さくら漁協組合長)に引き渡された。同協議会の西崎勝事務局長が、函館水産ビル(豊川町)前で1匹ずつナイロン袋に詰め、「発泡下氷イカ」の状態にして発送。箱には、水揚げ地から提供された漁獲日時や位置などを記した漁獲情報を一緒に入れた。

 西崎事務局長は「買受人組合などから検査を求める声があり、対応した。函館はイカの街なので、安全性の確認が必要だ」と話していた。

 検査は4日に行われる予定。検査結果は、道や函館市農林水産部などのホームページで確認できる。

 同協会によると、マイカの検査は7月下旬に日高管内浦河町沖で行い、暫定規制値を超えた放射性物質は検出されていない。8、9、10月には釧路沖でも実施する。

 検査費用は道が予算措置しているほか、マイカの買い上げや送料、発泡スチロール箱、氷などの経費は業界が負担する。

提供 - 函館新聞社


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