函館市、韓国・高陽市と姉妹都市提携に調印

update 2011/8/2 10:53


 函館市は1日、韓国の高陽(コヤン)市との姉妹都市提携に調印した。函館市の姉妹都市提携は5都市目で、韓国の都市とは初めて。函館国際ホテル(大手町)で行われた調印式では、工藤寿樹市長(61)と同市の崔星(チェ・ソン)市長(47)が協定書を交わして新たな歴史の一歩を踏み出すとともに、各分野で交流を深め、末長く友好関係を築いていくことを誓った。崔市長はまた、運休が続く函館―ソウル定期便の早期再開を支援する意向を表明した。

 両市の交流は2009年7月、韓国航空大学校の李承昌(イ・スンチャン)教授が雑誌取材で訪れた際に接点が生まれた。同年10月には西尾正範前市長らが同市を訪問した際に交流が深まり、昨年1月に高陽側が提携を要請。両市議会の同意を得て、いったんは昨年12月24日に調印を予定したが、高陽市内での口蹄疫発生や両市長の交代などで延期となり、約2年越しの調印となった。

 調印式は午後1時から両市の議会議長、松本栄一函館商工会議所会頭、朱福龍(ジュ・ボクリョン)駐札幌韓国総領事が立会人となったほか、両市関係者や約100人の一般市民が見守る中で行われた。

 両市長が@経済、文化、スポーツ分野の相互交流を促進A青少年、教育、観光分野での交流の促進B民間団体の交流促進C貿易交流使節団や経済人の相互訪問を進め、積極的に協力するD公共機関、教育機関や地域企業間の直接的連携、交流を奨励する―の5項目からなる協定書にサインし、固く握手を交わした。

 工藤市長は調印に際し、「活気に満ちた若い都市で、文化遺産や自然環境にも恵まれた素晴らしい街」と高陽市をたたえ、「韓流ブームも相まって、韓国は大変身近になっている。市民レベルで交流を深めながら、アジアの平和と安定のため、日韓関係の友好と強化に努めたい」と述べた。

 一方、崔市長も「口蹄疫や東日本大震災など紆余曲折があったが、姉妹都市として交流の実が結ばれた。お互いに協力して一層近づけるように努力が必要だ」とし、「過去の歴史を清算し、平和で家族的な環境をつくりたい」と述べ、交流の促進を誓った。

 調印式後の会見で工藤市長は今後の交流について「近いからできることが多くある。他の姉妹都市より安く行き来できる利点を生かしたい」。崔市長は東日本大震災後から運休が続いている函館―ソウル定期便について「早期再開を積極的に支援したい」と協力を約束。また「10月に開く特産品フェスティバルで、函館の宣伝をしていただければ」と語った。

 ※高陽(コヤン)市 ソウル特別市の北西部に隣接し、面積267平方キロメートル。人口約95万人で、韓国10番目の大都市。1413年、高峰(ゴボン)県と徳陽(トクヤン)県から一文字ずつ取って名付けられ、ソウルへの人口集中に伴って90年代からベッドタウンとして発展。国内最大の展示場「KINTEX(キンテックス)」を持つほか、テレビ局のスタジオなど放送・映像産業を集積させ、経済活性化を図っている。

提供 - 函館新聞社


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