機械遺産に「青函連絡船及び可動橋」 道南では2件目
update 2011/7/26 14:05
日本機械学会(東京)は25日、国内の技術や産業の発展に貢献し、歴史的な意義を持つ「機械遺産」として、「青函連絡船及び可動橋」など7件を新たに認定したと発表した。函館市青函連絡船記念館摩周丸を管理・運営する、NPO法人語りつぐ青函連絡船の会は「本道と本州との物資の大量輸送に貢献した鉄道車両。その運搬に関わる可動橋が認定されたことは大きな意義がある」と喜んでいる。
機械遺産は、同学会が2007年に創立110周年を迎えたことを機に創設。機械技術で国民生活、文化・経済、社会、技術教育に対して貢献したものなど、歴史に残る機械技術関連遺産を保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的に、同年から認定している。道南では、09年に国内最古の自家用乗用自動車「ロコモビル」(北斗市)に次いで2件目。全国で50点となった。
今回の認定は、函館市の市青函連絡船記念館摩周丸と、青森市の青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の船舶と、それぞれ貨車を積むための可動橋。摩周丸に残る青函連絡船の航海日誌など、さまざまな資料が受けた。 青函連絡船は1908(明治41)年から88年まで、本道と本州を結ぶ物流の大動脈として、旅客のみならず、25(大正14)年8月から鉄道車両も本格的に運搬。岸壁と船の間に貨車を積み込むため可動橋を設置。これにより、輸送の安定と効率化が実現した。摩周丸では現在、当時に建設されたクレーン部が残っている。
同法人は「可動橋に光があたったことは大きい。摩周丸に来館される場合は、船と橋に注目してもらえれば」と話している。
ほかの6件は次の通り(かっこ内は所在地)。
▽豊田式汽力織機(名古屋市)▽幹線用電気機関車ED15形(茨城県ひたちなか市)▽岡谷蚕糸博物館の繰糸機群(長野県岡谷市)▽油圧ショベルUH03(茨城県土浦市)▽ファスナーチェーンマシン(YKK―CM6)(富山県黒部市)▽多能式自動券売機(長野県佐久市)
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