肉厚 天然マコンブ…南茅部地区で漁始まる

update 2011/7/19 12:18


 日本一の品質を誇る「白口浜真昆布」で知られる函館市南茅部地区で18日、天然マコンブ漁が始まった。解禁日は17日だったが、前日の降雨の影響で中止となったため、この日が初日。長さ2・5〜3・5メートル、幅25センチほどに育った褐色に輝くコンブが次々に水揚げされた。「今季は豊漁傾向で、身入りもまずまず」と漁師の表情も明るい。

 マコンブは、褐色で肉が厚く幅が広い最高級品。「献上昆布」とも呼ばれる。

 南かやべ漁協(鎌田光夫組合長)の尾札部支所では240隻が出漁。磯舟が前浜に一斉に並ぶ光景は壮観だ。漁師は2、3人で船に乗り、箱めがねで海底をのぞき、「マッカ」という先がY字のほこでコンブの根をねじって採取する。不安定な船上での作業には熟練の技と体力がいる。

 同支所の初日の漁は午前5〜同7時。7時を過ぎるとコンブを満載した船が続々と尾札部漁港に戻り、軽トラックへ移し、自宅などの干し場に運んだ。

 尾札部町の前田一弘さん(66)は「初日から大漁。質も最高で、南茅部のコンブは日本一だ」と笑顔。同町の佐々木一美さん(33)も「ことしはコンブの量がある。いい漁が期待できそうだ」と声を弾ませていた。

 同漁協によると、この日出漁したのは尾札部のほか、安浦、川汲、木直の各支所。漁は9月いっぱい続く。

提供 - 函館新聞社


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