「地域スポーツ」活動拠点拡充へ…市民体育館、北高跡地 整備計画
update 2011/7/19 12:17
函館市内のスポーツ施設が大きな転換期を迎えている。市民体育館(湯川町1)は大小2つのアリーナを備えた「函館アリーナ」(仮称)に建て替え、旧函館北高跡地(日吉町4)もサッカーや陸上競技に対応する「スポーツ公園」に整備する計画だ。地元の競技団体からは地域のスポーツ振興への期待感が早くも高まっている。
函館アリーナは、現体育館を解体し、メーンとサブの2つの屋内競技場を設置。工藤寿樹市長は大規模な会議や展示会にも対応できるよう「多目的型」に再整備する考えだ。メーンは約2900平方メートルと現体育館の1・7倍の広さに。サブは約1000平方bと現在より4割ほど狭くなる。
「スポーツだけでなく、地域の活性化のために早く建て替えてほしい」と話すのは、函館ハンドボール協会の駒林昭三理事長。現在、ハンドはフル規格で1面、高校の大会ではコート幅を縮めて2面設けることもある。新設されればフルで2面を確保でき、「全道や全国レベルの大会誘致につながる」と期待を込める。
函館地区バドミントン協会の中西節生理事長も「コート数が多いほど試合進行が早まり、運営側の負担も軽減される」と歓迎。函館卓球協会顧問で市体育協会の笹浪博義副会長は「全国規模の大会では競技者やその家族が来函することが予想され、経済効果も見込める」と早期整備を待ち望む。
一方、新たな課題も浮上する。大会規模が大きくなるほど「選手を乗せた大型バスや資器材を運ぶトラックの駐車スペースの確保が難しい」(バレーボール関係者)。建て替え工事中やスポーツ以外のコンベンション開催時の代替施設への懸念もあり、中西理事長は「毎年恒例の大会を中止することはできない。学校体育館も臨時的に使わせてほしい」と要望する。
また、北高跡地にはサッカーやラグビーに対応できる人工芝のグラウンド2面を用意し、周囲にランニングコースを設ける計画だ。函館サッカー協会の小川昭博四種(少年団)委員長は「環境が整えば選手の技術向上、安全対策にもなる。早く整備を進めてほしい」と願う。
函館ラグビーフットボール協会の米田國三郎会長は「トップ選手が合宿などで集まれば、競技の普及や選手育成にもつながる」。道南陸上競技協会理事長で道陸上競技協会の岡部壽一会長は「千代台以外に整った練習場所ができるのはうれしい」と喜び、「市民ランナーの増加が見込まれるため、一般用と競技用のコースを分けてほしい」と注文を付ける。
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