ドクターヘリ 道南に計画 道、来月にも「研究会」設置
update 2011/7/17 12:11
道南圏域内を運航するドクターヘリ(ドクヘリ)導入に向け、道は8月以降に「調査研究会(仮称)」を立ち上げて検討に着手する。道内は既に道央圏、道東圏、道北圏に3機導入され、道南圏が唯一空白となっていた。へき地医療や大きな病院がない桧山管内からはとりわけ要望が強く、道南圏はドクヘリの需要が高いと判断。実現により、渡島・桧山管内の第三次救急医療態勢の充実を目指す。
ドクヘリは、救急医療用の医療機器などを装備した専用ヘリ。専門医や看護師が乗り込み、搬送中に救命医療を施す。道はこれまで、民間企業に業務委託し、委託経費は国と道が折半。救命救急センター指定の病院に配備するのが原則。道によると、2010年度の運航実績は道央359件、道北282件、道東362件の計1003件。
道は本年度から3カ年の「地域医療再生計画」で、道南圏域ではドクヘリ導入に関する調査研究会を設置することを盛り込んだ。現在、同計画を国に申請中で、8月中に国から内示が出る見通し。国のお墨付きを得た上で、正式に研究会設置に動きだす考えだ。
研究会メンバーは道南の医療、消防、行政関係者を想定し、今後選定に入る。協議では、ヘリの運航に必要な着陸場所、格納場所、基幹病院の選定、通信設備の整備などのハード面に加え、医師確保対策というソフト面もテーマとなる見通し。道南で唯一、救命救急センター指定を受けているのは市立函館病院(函館市港町)で、屋上へリポートも備える。
ことし4月には、道南圏の関係者を集めてドクヘリ導入に関する懇談会を渡島合同庁舎で開催。この中でも参加者から導入への要望が上がったほか、医師確保や財政負担の面から慎重な意見もあったという。
渡島総合振興局は「導入済みの他圏域では、行政主導ではなく医師会や病院など地域要望の高まりを受け、道が後押しした格好。道南でもそうした形の機運の醸成に期待したい」(保健環境部)としている。
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