函館市内処理業者 福島産牛肉を保管

update 2011/7/16 11:01


 福島県内の畜産農家が出荷した牛肉から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された問題で、函館市内の食肉処理業者が福島県産の牛肉を保管していたことが15日、市立函館保健所の調査で分かった。市場に出回る前に判明したが、放射性物質の有無は不明。近く道の放射性物質を測定する検査を受ける予定だ。

 福島県南相馬市産で、放射性セシウムに汚染された牛肉が道内に流通したことを受け、同保健所は14日に市内の大手スーパーなど販売業者7社と卸売会社など食肉処理業者10社に対し、独自の聞き取り調査に着手した。

 この結果、市内の食肉業者1社が保管していた食肉のうち、4月以降に入荷した福島県産のヒレ肉約4キログラムが冷凍庫に在庫として残っていた。詳細な産地や入荷時期などは調査中。南相馬市産の牛肉はいずれの業者にもなかった。

 一方、道は15日、当初予定の福島県の計画的避難区域と緊急時避難準備区域から出荷された肉牛だけでなく、福島県全域産に検査対象を拡大し、販売店などを抽出検査することを発表。同保健所は市内の業者が保管していた肉についても道立衛生研究所(札幌)で放射性物質の有無を検査してもらう方針。

 同保健所によると、市内には食肉の399の販売業者、13の処理業者があるという。同保健所でも今後、道の検査方法や対象が固まり次第、さらに調査対象を広げる予定。道南では渡島、八雲、江差保健所は15日までに福島県全域産の牛肉の流通経路や在庫の有無の調査はまだ実施していない。

提供 - 函館新聞社


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