産業・技術融合推進事業交流会、首都圏企業が最新技術紹介

update 2011/7/15 12:11


 先進技術を持つ首都圏のものづくり企業と函館の中小企業とのビジネスマッチングを図る「函館産業・技術融合推進事業」交流会が14日、函館市内のホテルで開かれた。首都圏のニッチ産業で成長する4社の社長が新技術や生き残り策について講演し、函館との広域連携やビジネスチャンスを探った。

 企業の技術連携で新製品の開発や新事業の創出を図ろうと、市が主催する今年で3年目の事業。今回は首都圏にあるレーザーや粉砕、めっき、廃棄紙加工などの社長4人が最新技術を紹介。首都圏のものづくり企業約30社の社長らも来函し、函館側も約50社・団体から100人以上が参加した。

 レーザー加工などの東成エレクトロビーム(東京)の上野保社長は中小企業の強みや弱み、経営課題などを解説。大企業の外注化が進む中で「顧客のニーズに応えられなければ生き残れない。国の支援策を活用し、中小同士の連携が必要」と強調し、経営者の意識改革を求めた。

 また、廃棄紙を活用した合成樹脂製造などの環境経営総合研究所(同)の松下敬通社長は、ベンチャー企業の生き残り策として大手にないニッチな技術と市場への進出を挙げ、「とにかく一番先にやらなければ利益も権利も勝ち取れない」と指摘。函館との連携について「函館ブランドで食品トレイの成型を一緒にやっていきたい」と述べ、地元企業を加えた新事業展開を進めることを明らかにした。

 この日は交流会に先立ち、参加した首都圏の企業経営者ら約40人と工藤寿樹市長が懇談し、工藤市長は「厳しい時代を技術で乗り切れるよう、地元企業にげきを飛ばしてもらい、ビジネスチャンスを広げたい」と述べた。プレゼン後には首都圏と地元企業との名刺交換で交流を深めた。

提供 - 函館新聞社


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