殉職者800人の冥福祈る…青函連絡船慰霊法要
update 2011/7/8 11:43
1945年7月14日の米軍機による攻撃や、54年9月26日の洞爺丸台風(台風15号)などで犠牲になった青函連絡船の乗組員を慰霊する法要が7日、函館市青柳町の「青函連絡船殉職者慰霊碑」前で行われた。遺族や関係者70人が参列。約800人の冥福を祈り、安全で平和な世界の実現を願った。
法要は、青函連絡船殉職者遺族会(渋谷武彦会長)の主催。大惨事を風化させず、地域の発展を築いた連絡船の功績とそこにある殉職者の思いを後世に伝えようと、毎年この日に実施し、函館市仏教会やJR北海道、函館市などが協力している。
読経の中、参列者は793人の殉職者の名前が刻まれた碑前で、焼香して合掌。暴風雨による沈没で伯父を亡くした市内の女性(84)は缶ビールを祭壇に置き「どうぞ皆さんで飲んでください」と銘板を両手でなでていた。
渋谷会長(77)は「遺族会のメンバーは正確に把握できていないが、関係者は全国におり、報道などを通じて少しでも多くの人が供養していただけることを願っている。遺族の高齢化が課題だが、健康に努めて法要を続けていきたい」。松川町の住吉恵子さん(82)は「供養とともに戦争の恐ろしさや平和の尊さを改めている。この思いを子供たちにも分かってもらいたい」と話していた。
同遺族会は9月26日午前10時から、北斗市七重浜の慰霊碑前でも法要を営む。
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