小麦値上げ 影響じわり
update 2011/7/2 10:43
農作物価格の世界的高騰を受け1日、小麦粉を材料とする製粉会社など大手食品会社がパンや麺類の値上げを始めた。函館市内の小売店などでは「消費節約の時代にあって現状価格は維持したい」との意向が大半だが、「値上げはやむを得ない」と苦渋の決断≠ノ踏み切った店舗も見られる。
約50種の商品を並べる函館市本通1のパン店「よつ葉のレシピ」(柳田禎也店長)は6月27日、2種類の人気食パンをそれぞれ15円値上げした。同店では政府売り渡しの輸入小麦が4月に18%上がったのを受け、既に一部の菓子パンを10〜20円引き上げていた。
同店スタッフの細間真理子さんは「苦しい決断だったが、売り上げに大きな変動はない」と一安心。「お客さんは事情を理解してくれている。今後も一層喜んでもらえるパンづくりを目指したい」と話す。
一方、市内のあるパン店は「集客に響くため今は値上げしない。しばらくは様子を見守る」と価格を据え置く。市内田家町7のケーキ屋「函館風月堂」の小川一彦代表も「景気が低迷する中、値上げするのは難しい」と受け止める。
ラーメン店も原料価格高騰や今後の動向を注視。市内のあるラーメン店は「ある程度転嫁する日が来るかもしれないが、それも同業者次第」と他店の動向を意識。函館のある製麺会社は「販売価格は据え置いているが、(小麦の)値段が高騰し続ければ引き上げるしかない」と頭を悩ませる。
スーパー側も同様だ。コープさっぽろ函館地区本部の食品スーパーバイザー、森口祐二さんは「札幌本部の指示で関連商品は値上げの可能性もある」、ホクレンショップ函館昭和店(昭和1)の渡辺洋介店長も「パンなどの値段は少し上がる可能性がある」としている。
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