小原さんの絵画が仏の展覧会で入賞
update 2011/7/1 12:02
函館市で元町画廊(元町23)を開く画家の小原雅夫さん(63)が、国際的な展覧会として知られるフランスのサロン・ドートンヌ2011年展で入賞を果たした。作品は、自身が初めて描いたという抽象画で、このほど入選を知らせる通知が手元に届いた。小原さんは「初めて挑戦した抽象画が入選するとは信じられないが、通知が届きやっと実感が湧いてきた」と話している。
同展(サロン・ドートンヌ協会主催)は100年以上の歴史を持ち、ピカソやセザンヌなどの歴代の作家から、多くの実力派日本人作家たちも登竜門として挑戦してきた国際的サロンのひとつ。年に1回開かれ、具象作品や写実作品、ポップアート作品など多彩な作品が世界各地から寄せられる。10月初旬にはパリのシャンゼリゼ大通りで展覧会が行われ、入選作品約400点が展示される。
小原さんは昨年末、東京で偶然見たという映画「ハーブ&ドロシー」から刺激を受け、これまでの油彩、水彩とは違う新たな絵画に挑戦しようと決意。自身初挑戦というアクリル画材を用い、抽象画「凝視された扉(存在と非存在)」を制作した。西部地区の倉庫の扉をモチーフに、扉のサビや色合いなどリアリティーを追求し、ドアの中にドアが存在するという不確かな世界を表現。50号のキャンバスに描かれた迫力ある作品で、見た人を絵の中に引き込む。白い部分だけを目にすると「回」という漢字が現れ、常に変化し合うという不思議さ、独特の世界観が魅力の作品になっている。
「何かの作品展やコンクールに公募したのは約20年ぶり。構成を練るのに3冊分のスケッチをした。デッサンが一番大変だったと思う」と振り返る。その上で「趣味で絵を始め30年以上がたつ。今回の受賞を機に、この作品を元により深く進化した世界を描いてみたい」と来年の同展に向け、意気込みを新たにしている。
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