新島襄ゆかりの地 函館沸く…NHKドラマ「八重の桜」放送決定で
update 2011/6/29 10:27
2013年のNHK大河ドラマで、同志社大創設者の新島襄の妻八重(1845〜1932年)の生涯を描いた「八重の桜」(綾瀬はるか主演)が放送されることが決まり、函館でも関係者から喜びの声が上がっている。函館は襄が密出国して渡米した記念の地。その妻で、同志社の礎を築いた八重が全国に発信されるとともに、被災地を元気づける原動力になると、関係者は期待を寄せる。
八重は、福島県会津藩の出身で、同志社英学校(現同大)を創立に協力した山本覚馬の妹。会津・鶴ヶ城を拠点に戊辰戦争で自らもスペンサー銃を持って戦い、「幕末のジャンヌ・ダルク」と称された。明治維新後、兄のいる京都に移り住み、襄と結婚しキリスト教の伝道と教育活動に取り組んだ。襄の死後は遺志を引き継ぎ、全財産を投じて同志社を守った。会津にいたころは八重子とも呼ばれた。
函館にも、襄と共に1887年(明治20年)7月に滞在したとされる。
同志社校友会函館クラブの浜谷信彦会長(67)=函館市東山=は「大変うれしいこと。八重の心意気が福島、日本に元気を与え続けてくれるはず」と期待。浜谷会長は同大出版部が73年に発行した「新島八重子回想録」を所有しており、八重の生涯について詳しいだけに喜びもひとしおだ。
襄が脱国した新暦7月17日(旧暦6月14日)に海外渡航の地碑(大町)前で毎年祭典を行う「新島襄・パトス(純粋な情熱)の会」の千代肇代表(80)=同市花園町=は「八重は北海道ではなじみがない。ドラマになってスポットライトが当たれば、かなり反響があるだろう」と話す。
襄が脱国する場面の寸劇に取り組む函館水産高校で、生徒に演技指導する我妻雅夫教諭(58)は「襄はすごい人だが、八重も女傑として知られる。八重のことも広く知られるきっかけとなれば」と期待を寄せる。同校は6月12〜14日に函館市内で開かれた「同志社フェアin函館」(同大主催)にも出演、八重役の五十嵐優加さん(3年)が襄と再び函館を訪れるシーンを熱演した。
函館市観光コンベンション部は「まだ部内で検討していないが、函館で撮影の機会があればうれしいし、全面的に協力したい」としている。撮影は来夏に始まる予定。
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